私たちの法人は、障がい福祉サービスの目的を次のように定めています。
「福祉サービスの提供を通して、どんなに障がいが重くても、地域で市民生活が送れるよう支援していきます」
今日の日本にあっても、障がいを持つ人たちの生活にはさまざまな制限があり、 「地域での市民生活を送る」にはまだまだ解決すべき問題が山積しています。
東日本大震災は、多くの生命を奪い、社会にダメージを与えましたが、その一方で、人々が助け合い、支えあって困難に立ち向かう姿は私たちに希望を与えてくれました。これからの復興を「街を元どおりにする」ことに留めず、「共に生きる社会をつくる」ことへと、その歩みを進めていきましょう。 いわき自立生活センター 理事長 長谷川 秀雄
このロゴには、バリアの多い今の社会の殻を内側から突き崩し、
「共に生きる」社会を生みだそう!というメッセージがこめられています。
1960年代、アメリカのカリフォルニア州バークレーで始まった、重度の障がいを持つ学生による自立生活運動が起点となり、「どんなに重い障がいであっても、自己決定・自己選択に根ざした地域での自立生活が送れる社会づくり」の理念のもと、自立生活センター(CIL)は生まれました。
障がい者の・障がい者による・障がい者のための運営を基本とした事業体として、現在世界中にそのネットワークは広がっています。
私たちが考える自立とは、従来の「着替えや排泄が自分でできるようになること」や「経済的な自立(自活)ができるようになること」ではなく、「自分の生活を自己決定し、その結果に対しては自分が責任を持つ」という”自律”を目指します。
1996年 | いわき自立生活センター・えんじょい設立 |
2001年 | NPO法人化、介護保険の訪問介護を開始 |
2002年 | いわき市より全身性障がい者2名の訪問介護を受託 |
2003年 | 支援費制度開始 |
2006年 | 障がい者自立支援法施行 |
2008年 | 小規模多機能型事業所開所 (生活介護事業所「アライブ」・就労支援B型事業所「ミント」) |
2012年 | 認定NPO法人取得 |
2016年 | 障がい者地域生活支援施設 ぐんぐん開所 |
2017年 | シェアハウスすいすい開所 |
「福祉サービスの提供を通して、どんなに障がいが重くても、
地域で市民生活が送れるインクルーシブ社会の実現です」
障がい当事者の相談員がピアカウンセリングや自立生活プログラムの提供を通して自立をサポートします。
自立生活プログラム(Independent Living Program)とは、障がい者が自立生活に必要な心構えや技術を学ぶ場です。
障がい者と健常者が共に生きる場としてあるのではなく、共に生きる場をつくるために、まず「障がい者自身が力をつけていく場」です。その対象者の目標によって、プログラムの内容は決定しますが「介助者との関係」や「制度を使いこなす」、「指示を出して好きな料理を作る」、「金銭管理」など、自立生活に必要なあらゆることがプログラムとして提供されます。
ILPのリーダーは障がいをもつ当事者が担当しますので、安心して相談、質問ができます。
ピア・カウンセリングは1970年代初め、アメリカで始まった自立生活運動の中でスタートしました。
自立生活運動は、障がいを持つ当事者自身が自己決定権や自己選択権を育てあい、支えあって、隔離されることなく、平等に社会参加していくことを目指しています。
ピア・カウンセリングは、その中でお互いに平等な立場で話を聞き合い、きめ細かなサポートを行います。そして地域の中での自立生活を実現する手助けをします。
ピア・カウンセリングでは、当事者のことをもっともよく理解しているのは、その人自身であるという人間信頼、自己信頼に乗っ取った立場に立ちます。
その上で平等に、対等に力と時間を使っていきます。
つまりピア・カウンセラーも、カウンセラー役だけでなく、他のピア・カウンセラーに、自分の気持ちや話を聞いてもらえる時間を作り出すことが必要です。
○自立のための情報提供
・住宅探し、情報提供と改造等の相談
・所得保障に関する相談、情報提供
・その他、自立生活に関する全般的情報提供および相談
・余暇・旅行・レジャー情報提供
・介助に関するさまざまな情報提供
・仕事、職業に関する相談、情報提供
・自己信頼を回復するためのサポート
・権利擁護、意識確立のサポート
・施設や親元から独立するためのサポート
・性やセクシャリティについての悩みに対するサポート
・その他対人関係等、自立生活全般に必要な精神的サポート
以上のような相談に応じる障がい者を、ピア・カウンセラーと呼んでいます。
JIL(全国自立生活センター協議会)が提唱するピア・カウンセラーは、単なるアドバイザーではありませんので、制度としての障がい者相談員とは異なります。
ピア・カウンセリング講座は、単に用語や技術を憶えてもらうものではなく、ピア・カウンセリングを日常に取り入れ、何度となく体験することにより、ピア・カウンセラーとしての感覚を磨いていくことが大変重要になります。
講座を受ければいいというものではなく、いかに「自分の生活にピア・カウンセリングを取りこみ、自身の生活を豊かにしていくか」という視点が必要です。
・いくつか形式がありますが主に毎週1回、13週に渡って受けて頂く形式が多いです。
・こちらも主催は各地の自立生活センターで、講座の日程をお知らせしております。
上記の講座の他にも、ピア・カウンセリングを体験していただくために、公開セミナーを開催しています。
資格を与えられる下記の研修会を、随時開催しています。
・重度訪問介護
・喀痰吸引等研修(第3号研修)
・同行援護従事者養成研修
・福祉有償運送運転者講習会
障がい者の権利を守るため、啓蒙活動や各種イベントを行います。
自己の権利を表明することが困難な障がい者の権利擁護やニーズ表明を支援し、代弁する活動として国や行政等へ向けたさまざまな提言活動を行っています。
障がい者が主体となる防災訓練を通して、普段からの防災意識を高め、緊急時でも身を守る為に必要な知識や技能、また、他者への支援要請の方法などを習得します。
過去の訓練の概要はこちら→「みんなでつくる避難所」訓練
学校・関係機関に講師派遣を行っています。
障がい者の疑似体験や、バリアフリーについて障がい者の生活状況などの話を行っています。また、東日本大震災の教訓を踏まえ、障がい者の防災に特化した訓練も実施しています。
障がい者総合支援法や介護保険に基づく訪問介助事業を行っています。
その他、制度の外側の有料介助派遣も行っています。
1.利用者の自己決定を尊重した介助。
2.医療と福祉の密接な連携が必要な難病の方が、在宅で暮らせるような介助。
3.利用者の社会参加につながる介助。
4.身体介助は同性のヘルパーで行います。
▼障がい者総合支援法に基づく
・居宅介護
・重度訪問介護
・移動支援
▼介護保険法に基づく
・訪問介護
・介護予防訪問介護
▼制度に収まらないニーズに応えるサービス
※自費利用となります。
(例)施設で生活している方の外出支援。
趣味・娯楽・観光旅行を目的とした外出支援。
障がい者手帳をお持ちでない方への訪問介助など。
障がい者総合支援法に基づく生活介護アライブと就労継続支援B型ミントの二ヶ所を運営しています。
地域生活を送るうえでの生活全般の相談活動を行っています。
障がい者総合支援法の相談支援と介護保険の居宅介護支援(ケアマネージメント)の指定を受けています。
私たちの介助サービスでは、以下の4つのことをお約束いたします。
・利用者の自己選択・自己決定を尊重した介助
・医療と福祉の密接な連携が必要な難病の方が、在宅で暮らせるような介助
・利用者の社会参加につながる介助
・身体介助は同性のヘルパーで行います
私たちアライブでは、名刺・はがき作成・チラシ・パンフレット等の印刷や、ビデオからDVDに変換するなどのパソコン作業をしています。
その他にも、さをり織りでポーチやコースターを作るなど、パソコン作業に限らず様々な作業を行っております。
私たちミントでは、主に消臭剤の袋詰め作業や洗濯業務・パソコン業務・農作業を行っています。
洗濯業務では、各業者と契約し洗濯物を預かったり、個人の洗濯物などを預かって、洗濯をしています。
バリアフリー化されたアパートです。8部屋の居室と談話室、特殊浴槽が設置されている浴室、コインランドリーがあります。
介助は、ヘルパーステーションと個別に契約を交わして利用していただきます。夜間は男女各1名のヘルパーが勤務しております。
いわき市内の観光施設や宿泊施設のバリアフリーに関する情報を提供するほか、ユニバーサルツーリズム推進ネットワークに加盟し、観光先でのヘルパーの手配などの支援をしております。
生活困窮者に食料や日用品の無料配布を行う「フードバンクふくしま」をNPO法人みんぷくと共に2021年7月に立ち上げました。いわき市内で、毎月第2金曜・土曜に配布会を開催しています。
食料や日用品を提供したい方は、「フードバンクふくしま」(電話 0246-88-7979)までご連絡ください。
「絶対に必要とされる活動だけど、公的支援の乏しい活動」
を継続するには、みなさまのご支援が必要です。
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福島銀行平支店(普通口座)口座番号1148966
(口座名義人)特定非営利活動法人いわき自立生活センター